ヨロ研通信vol.43

埼玉県さいたま市で、日本では普及していないヨーロッパ野菜や珍しい野菜をレストラン向けに栽培している「さいたまヨーロッパ野菜研究会(ヨロ研)」。ちょっと見慣れない野菜と、栽培している若い農家さんたちを紹介します!

今週のお野菜 小澤さんの「新玉ねぎ」

世の中はザワザワしていますが、畑では春野菜がすくすくと育っています。

甘い、甘い小澤さんの新玉ねぎが旬を迎えました。

玉ねぎはヨーロッパ野菜? はい、そうです。

玉ねぎの歴史は古く、紀元前のエジプト、古代ローマでも食べられていました。ヨーロッパの市場に行くと、サイズも色もバリエーション豊富な玉ねぎが並んでいます。

真っ白で美しい!

数年前のこと。ヨロ研メンバーの間で「小澤さんの新玉ねぎがヤバい!」と噂になりました。当時、小澤さんは地元のスーパーに出荷するために、ほんの少しだけ新玉ねぎを栽培していたので、お願いして少し分けてもらいました。

食べてみると…なにこれ?? 新玉ねぎってこんなに美味しかったの??

生でも甘い。加熱するともっと甘い。ビックリしました。レストランのシェフ達からも大好評で、今ではレストランと地元スーパー向けに出荷しています。

収穫前の新玉ねぎ。玉は地面の上に出ています

新玉ねぎは1月ごろから鹿児島産が出回りますが、小澤さんの新玉ねぎの旬は3月末から4月ごろ。寒い中でゆっくり育てたほうが、甘みが強くなるといいます。

あんまり甘いので、何か特別な品種を育てているのかと聞いてみたのですが、普通の品種だそうです。小澤さんの畑のビーツも甘くて美味しいので、土が根菜に向いているのかも。

こんなに綺麗な状態で売られている新玉ねぎは、地元産ならでは

新玉ねぎは、生でも辛みが少ないし、さっと炒めてもサクサクして美味しいです。家で食べるときは、放射状に8つぐらいに切れ目を入れて、バターと醤油、黒コショウをのせて2~3分チンするだけで、副菜にちょうど良いおかずになります。

4月中旬くらいまでは葉つきで出荷しています。葉もやわらかくて甘いので、刻んで炒めたりお味噌汁に入れて、むだなく使ってくださいね。

新玉ねぎのグリル。肉料理の付け合わせに

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さいたまヨーロッパ野菜研究会 事務局 福田裕子

あちこちで野菜と農業の話をしているので「本当は何者なんですか?」とよく聞かれますが、本業は中小企業診断士です。